おまとめローンの後の追加融資にはご注意を!

借り入れが複数ある場合、それを1つにまとめる「おまとめローン」。耳にするケースも増えてきました。返済が一本化されるなど、メリットがある場合もあります。
もっとも、おまとめローンを組んだ後の追加融資には、危険性もはらんでいます。「おまとめローンを組んだ後、さらに借り入れをしたいと思ったか」というアンケートを元に、その危険性を解説します。

 

おまとめローンの後、さらに借り入れしたいと思ったことはありますか?
【回答数】
ある:15
ない:85

 

【アンケート概要】
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2016年11月04日〜2016年11月18日
有効回答数:100サンプル

 

「返せなくなるかも…」さらに借りたくないという意見が大多数

アンケートの結果、さらに借り入れをしたいとは思わない方が、8割以上を占めました。

 

おまとめローンを利用したことがありますが、さらに借り入れすることに必要性を感じなかったので、借入したいとは思いませんでした。
(30代/男性/会社員)

これ以上借り入れをしたらツケが回ってくると思いますので、そうは思いませんでした。
(20代/女性/会社員)

可能でしたが。借り入れ増やすのまずいしね。苦しいですからね。
(30代/男性/契約派遣社員)

勝手なイメージだが借金が雪だるま式に増えていくというイメージがある。
(30代/男性/自由業・フリーランス)

さらに借り入れをして返済額を増やすのはとても不安だからです。
(40代/女性/自由業・フリーランス)

 

再借り入れをしたくない理由として「もうさらに借りる必要がなくなった」というのもありましたが少数派でした。おまとめローンを利用する時点で家計が相当厳しいことが予想されますので、できればもっと借りたいと思う方が多いようです。

 

ただ、それでもさらなる借り入れをしたくないと思った理由は何か。アンケートからは、「もっと借りたいけれど不安だから借りない」という、心理的な不安を訴えるものが多く読み取れました。

 

「ついつい、やむなく…」借り入れをした方からも後ろめたさが

一方、少数ではありますがさらに借り入れをした方もいらっしゃいました。

 

説明がとても丁寧で信頼できたため、ここならまた利用したいと思ったから。
(10代/女性/学生)

利用可能枠があくと、ついつい借りてしまう。 同じことを繰り返すと、わかっていながら借りてしまう。
(40代/女性/会社員)

息子の授業料や、急な出費が続きお金が足りなくなった時に借り入れしたいと思いました。
(50代/女性/専業主婦)

返済のスケジュールが合わないときに、やむなく借入したことがあります。
(40代/男性/会社員)

あります。やはりお金がたりなくなったからです。いけませんがね。
(30代/男性/その他専門職)

 

その金融機関を信頼しさらに借り入れをしようと思った方もいらっしゃいましたが、ほとんどの方は「ついつい」「やむなく」借り入れをしていました。ここでも、根底には追加融資に対する不安があるようです。

 

そもそもさらに借り入れができない場合も多い

 

まず専門家として注意しておきたいのは、「そもそもさらに借り入れができない場合も多い」ということです。おまとめローンの場合、最初の借り入れが他の借り入れよりも高額になっているため、審査が厳しくなり、追加融資をしてくれない場合があります。

 

また、他の金融機関から借りることは、おまとめローンを利用する際の契約で禁止されている場合もあります。この場合、元の金融機関から一括返済を求められる場合などもありますので、注意が必要です。

 

借り入れに対する不安は本当か〜案外簡単に陥る破産への道

仮に追加融資を受けられたとしても、突発的な事情で返済ができなくなることが多々あります。自己破産を多く取り扱ってきましたが、借りる時点からすでに返せなさそうな人はほとんどいません。借りる時点では返せる余力があったのに、その後離職、病気、離婚、事故などによって、一時的にでも返済能力が低くなるケースがほとんどです。

 

特におまとめローンをすでにしている場合、返済条件がぎりぎりの場合も多いですので、一時的にでも収支のバランスが崩れれば、借金が雪だるま式に増えていき、自己破産せざるを得なくなっていきます。

 

このように、みなさんが抱いていた不安はもっともで、特におまとめローン利用者はすでに破産一歩手前であることを認識しておいた方がよいでしょう。

 

弁護士としては、破産は決して恐ろしいものではないと思っていますが、それでも「破産しないに越したことはない」という依頼者の方が多いのもまた事実です。おまとめローンは弁護士の介入しない対処の方法の1つですが、追加融資はあまりに危険です。どうしても返せなくなった場合には、その金融機関に相談するか、弁護士等の専門家に相談するとよいでしょう。

 

文責:神尾尊礼
東京大学法学部・法科大学院卒。2007年弁護士登録。埼玉弁護士会。刑事事件から家事事件、一般民事事件や企業法務まで幅広く担当し、「何かあったら何でもとりあえず相談できる」事務所を目指している。